臼蓋形成不全とは

寛骨臼
骨盤には「寛骨臼」というくぼみがあり、くぼみに大腿骨の「大腿骨頭」がはまることで股関節が安定します。
寛骨臼の上部にはりだした部分の事を「臼蓋」と言います。臼蓋は屋根のように大腿骨頭をおおっています。
「臼蓋形成不全」は臼蓋のはりだした部分がしっかり形成されず少ない状態になり、大腿骨と寛骨臼の接触が少なくなります。
少ない接触面積で身体を支えなければならなくなりますので、股関節の軟骨や骨を痛めやすくなります。

さらに臼蓋形成不全を放置しておくと、変形性股関節症に症状が進行してしまう人もいます。

臼蓋形成不全の原因

明確な原因はまだ解明されていないようです。
診断はX線写真で判定されます。
乳児期に診断される人もいますが、成人してから診断される人もいます。
日本の成人男性の0~2%女性の2~7%が臼蓋形成不全と言われていますが、原因は見つかっていないようです。

臼蓋形成不全の予防と治療

乳児期の臼蓋形成不全は予防不可能です。
整形外科での治療は器具を装着して治していきます

成人の臼蓋形成不全は肥満の症状がある場合はダイエットしたり、水中でウォーキングしたり運動療法で症状を軽くしていきます。
ダイエットや運動療法が行えない場合は手術をする場合もあります。